世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

『ラーゼフォン〜夢みる卵〜』大野木寛


アマゾンで注文したのが仕事行く前に来たので、カバーかけて職場もってったですよ。でもって休み時間に、どうしても気になるところだけつまみ読み。ラーゼフォンの脚本も書いてた、大野木さんのオリジナル書き下ろし短編集。ノベライズ本編で書けなかったところの補足って感じなのでしょうか。
でね。


二十代の功刀さん、サイテー……。


功刀さんが総ちゃんをスカウトしにくる話「わたしの青い鳥」は、それなりに良い話だったので安心したのですが(マイ設定が多少なりとも補完されたので、ちょっぴりドキドキモードです)。
「夜のピアノ」の功刀さん、完全に三輪一尉タラしこんでるよー!
だってさ、二十代のエリート自衛官が、非番の同僚さそって、お茶しつつ自分の夢(なんと「世界平和」ですよ!)熱く語っちゃったりしてるんですよ。「お見合いってどう思いますか」って三輪さんがドキドキしながらきいてんのに「したらいいんじゃないですか」っていっておきながらだよ、その後すぐ音楽会に誘ったりするんだ。しかもそこにちっちゃい娘連れてきて、「結婚してるっていってませんでしたか。痩せたので指輪は外してるんです」だって。でもって、妻が仕事で来られなくなったのでお誘いしたみたいな形で悪かったですねとかいった後、「妻と娘とは別居中で」ってあんた。行動が一定しちょらんぞな。
確かに三輪さんに男みる目はないと思うが(ゲームと違って、オリジナルの設定では別に九鬼なんか好きじゃないらしいですが。むしろ見下してるらしい。てことは彼女は単純に麻弥様に心酔しちょるだけなのね?)、この功刀さんはあんまりでないかい。


二十代で既婚の男というものはね、それなりに顔がキレイとか、それなりに女に優しいとか、それなりにマメとか細かいところまで気が回るとか、ぼーっとした独身男よりだいたいプラスアルファをもっているものです(だから結婚できるんだよ)。
しかも功刀さん、イマドキの若者なんだからさ(設定からすると2004年で二十歳)、学生時代に結婚しててデキちゃった婚でもなさげなんだから、そうとう洗練されてなきゃおかしいはずなのに、なんだこの朴念仁っぷりは。いくら離婚寸前でも、興味のない女に粉かけてんじゃねー! っていうか粉かけるならちゃんとかけろよ、みたいな。というか経験がないならうとくても仕方ないんだけどさ、ちょっとでも色恋沙汰の経験があったら、ある程度察するじゃん。察しててやってるんだったらバカにしてるよなーって。不潔です。


いや、総ちゃんゲットの手際良さに比べてもあんまりなので、つい三輪さんに感情移入しちゃったのでした。小夜子のお菓子よりは三輪さんの手料理が食いたい派だからね私は。
ラーゼフォン」で一番好きな女の子は恵ちゃんだけどね。一緒に朝御飯食べたい。ラムネのみたい。あれでホント、中学生じゃなけりゃーなー(なんかロリータじみてきたのでこの項おしまい)