世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

少年法厳罰化


まず最初に、誰でも知っていることから始めましょうか。
日本の子どもの数は減る一方です。
これは常識ですね。
そんなに数が減っているのに、少年犯罪は反対に増えている、とあなたは思いますか?


日本で少年の犯罪が戦後一番多かったのは、昭和35年です。
これはどんな統計をみてもそうです。
平成に入ってからの検挙数は、毎年ほぼその十分の一です。全体的な傾向は大人しくなっているといってもかまわないそうです。殺人を含む凶悪犯罪は、そのうちの約1パーセントで、それは過去20年間、ほぼ変わっていません。
また、犯罪を犯している層が低年齢化しているという統計は、どこにも存在しません。
若年者の凶悪犯罪を印象づける報道が増えていますが、決して鵜呑みになさいませんよう。
お疑いの方は、図書館でもネットでも構いません、ぜひ調べてみてください。


その現在の日本で、なぜ少年法厳罰化?


人間が故意に犯罪を犯すのは、「絶望の淵にたたされている」「激しい恨みや憤りがある」「限界だ、もう何もかもどうでもいい」時です。
子どもは特にそうでしょう。追いつめられているのです。
なぜ少年法には「保護観察処分」があるのか、「家裁調査官が更生のために奔走する」のかといえば、子どもは環境の影響をモロに受け、それから逃げることができない存在だからです。つまり、そのあと相対する大人次第で、更生する可能性が高いからです。
それを、なんでも少年院にぶちこめば解決かい。もしくは病院行きかい。
思春期の時期は誰でも荒れるものです。家庭や周囲が異常であると、それをハッキリした形で表現するのが子どもです。その子ども達を、犯罪者として片っ端から罰して、年頃になったら少年院から出すんだね。ただでさえ暴力団予備軍だった子なんかは、世を親を大人を恨み、今度こそ立派な構成員になることでしょう。常習的犯罪者への確実な第一歩です。


あのさ。わざわざ犯罪者増やして、どーすんのさ。


ただでさえ少ないんだから、子ども大事に育てなよー。
グレてたら立ちなおらせなよ。
警官を学校に配置して、子ども見はらせて「他人を思いやる心を育む教育」?
おまえらアホか。
力で押さえつけたって、もっと荒れるか、もっと陰湿にやるようになるしかないだろが。
ひとつききたいんだけど、もしかして警察、ものすごくヒマなんかい?
大人だって立派に更生してる人、たくさんおるんやで。
それをさあ。


この国は人が資源だと思っていたのですがね。
どうやら違うみたいですねえ。


とりあえず子どもは弱いもんだから、そこから締め付けてきゃラクってことなんだよね。
あー・やだやだ! ホントやだ!


皆さまはどうか、誤った報道に踊らされませんよう……。