世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

その時は売り時


コミック誌の漫画家さんが急逝されて、作品集がバババン!と出ることになったそうですが。
そう。
訃報の時こそ売り時ですよ!


どんな人でも、作品を発表しなければ忘れられていきます。「今どうしているのかしら」と、いちいち読者は思い出して作家をさがしてはくれません。
作家が死ぬと追悼フェアが行われたりしますが、あれは便乗商法といってはいけない。死んだら新作はでないんですから、忘れられていく一方なんですから、その時売らねばならない。その時に売れなかったら、本そのものが残りません。作者のことを考えたら、訃報の時は売り時。
死んだ後のことなんてしらねえや、生きてる時に売れりゃいいのさ、という主義の人は、死んだ後必ず忘れ去られる群れに属していますから、それはそれで構わない訳ですし(決めつけるな)


いや、夕刊に、「きいちのぬりえ」の蔦谷喜一さんのインタビューが載っていて、まだご存命とは思わなかったもので驚いて……おんとし九十歳だそうで、ぬりえの後もいろいろ描いてらしたそうです。
いくら一世風靡したといっても、私でさえ「きいちのぬりえ」世代じゃないもんね。復刻版をみたことはありますけども。


私のようなものを忘れないでいてくれる皆さんを大切にしなければいけないよなと思いながら、ご期待を裏切ってすみません、と心の中で拝む毎日です。いかんよ。いかんよ。