世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

「巌窟王」第16話


このアニメは、アルベールをめぐる三つの♂同士の関係が軸になっている訳ですが。


・伯爵←→アルベール(疑似親子。裏はあるけど、一応相愛)
・ペッポ←→アルベール(相思相愛。ある意味完全なカップル)
・フランツ→アルベール(あまりにも片想いで不憫)


今回は伯爵は登場せず、フランツは伯爵の正体をさぐるため単独行動に出ているのでアルベールとの絡みはなし(というかモレルとそんなに仲良くなってなおかつヴァランティーヌをチャッカリ完全におしつけちゃうあたり、♂♂度を強調することは忘れないんだけど)。残るは女装美少年ペッポだけだったんですが。


ペッポ、本当にアルベールが好きだったのねえ(この記述何度目よ?)。
あの涙と「さようなら」は、わかっていてもちょっとキタ。
ペッポが女性だったらユージェニーなんか出る幕なかったんじゃないかという勢いでお似合いだったからね、うん。


アルベールって、意外に友達に好かれているなあ(裏表ないからね)。
ダングラールは本気で娘の心配はしてるね(利用価値云々だけでなく)。
メルセデスってやっぱりカッコイイなあ。あの潔さとしたたかさは良い(来週も大活躍みたいですよ。いよいよ原作通り?)。


アルベール本人は半狂乱な訳ですが、そのおかげで彼がどんなに恵まれているかがハッキリした回のような気が。お母さんしっかりしてるし。友達はみんな心配してくれるし。自分が好きだと思う人から好かれてるし。父親はちとアレだが、それぐらいは我慢しなさいよと思った。素直に育つ訳だよ。


前回幕切れの、伯爵の狂ったような笑み、解釈がわかれているようですが、ベルッチオのあの驚き方からしたら、エドモン本人が復讐の成功を喜んでいるのでなく、彼をのっとっている、千年生きた巌窟王が「してやったり」と思っての笑みだと思うんですけどね。
来週の伯爵が、アルベールにどのような形で己の復讐についてぶちまけるかにもよりますが、予告通り、なんかその後は鬱々と引っ込んでしまって、話をしたいならメルセデスひとりで森までおいで的展開になるんだとすると、やはりエドモンと巌窟王の精神は、二つに引き裂かれているのではないのかと思うわけです。


ていうかまだダングラールに対する復讐が終わってませんが。
そっちはカバルカンティに完全におまかせ?
破産させればいいだけだから、もういいのか。
それとも芋蔓式にやってくの?