世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

『空が青いから白をえらんだのです』


良書です。
少年刑務所の子たちが書いた詩を紹介している本で、このタイトルも詩からそのままとられているのですが、その背景を知ると、それだけでちょっとうるっとしてしまうほど。



ある人がブログで紹介していて、興味をひかれて読んでみたのです。
ただ詩が紹介されているだけでなくて、刑務所で「社会性涵養プログラム」の講師となった寮三千子さんの手によって、その背景と、詩を書いた少年たちが、心を耕されて、グングン成長していったことが、補足として書かれています。


「土の塊のような子」という表現が、すごく胸にささりました。
わかる。
どんな顔をしてるのか、わかる。
なんで犯罪に走ったのかも、わかる。
その子がどんなつらい目に遭ってきたか、それはたぶん、私の想像以上の過酷さだと思います。
でも、そういう子がいるのは、知ってますから。


涵養プログラムの内容は、正直、いっぱんの学校でもやった方がいいようなことばかりで。こういう場をつくるのは、現代の学校ではすごく難しいかもしれないけど、せめてあいさつの授業ぐらいは、導入されてもいいですよね。私も受けたい。