世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

夕方にやっている某アニメ


オープニングの歌が、シドからポルノグラフィティに変わった時、中高生の視聴者から「誰?」よばわりされて、ファンが怒ったという話をききましたが。
いや、無理だよ。
そりゃ、知らないよ。
だって私ですら、ポルノって「アポロ」しか印象に残ってないよ?(14年前) ハガレンのテーマだった「メリッサ」でさえ、十年前の曲ですよ? アポロ11号が月にいったのをモノクロのTVでみてた世代の私でさえ(月面着陸の場面を憶えてないんですけど)、「いまさらポルノ?」と思ったし、「シドの曲の方がよかったよなあ」と思ったし。


去年オンエアされたドラマ、「負けて、勝つ 〜戦後を創った男・吉田茂〜」、吉田茂渡辺謙が熱演していて、内容もなかなかイイと思ったのですが、それを50代の知人にいったら「(ドラマ)みないよ。だって渡辺謙じゃ、背が高すぎる。吉田さんは小柄だったもの。みんな憶えているでしょう?」といわれた。
吉田さんの身長なんかおぼえてないよ!! 
私がうまれたトシに死んでるんだから!!
みんな憶えているでしょうっていわれても、困るよ!
麻生太郎のおじいちゃんであることすら、忘れてましたからね)
いや、ドラマは、敗戦から五年もたってないのに、軍部の亡霊(何万人もの若者を、支援物資も送らず、南方で無駄に餓死させた連中)が、意気揚々と再び戦争を始めようとするくだりなんかは、吉田茂の身長関係なく、みてよかったと思いますよ。なんで自衛隊自衛隊って名前なのか、よく考えてみられたらよいよ。他国の戦争に借り出されないためですよ。


若者が過去を知らないことよりも、知ってるはずの大人が「知らなかった」ということの方が、よほど重大な問題ではないのでしょうか。


福島で事故が起きたとき、若い世代が「原発がそんなに危険だったなんて、少しも知らなかった」というのは無理からぬことかもしれない、と思いますが、四十代以上の人がそれをいっちゃいかんだろう、と。チェルノブイリの事故は27年前、スリーマイルの事故ですら、たった34年前のことなんですよ。日本から遠く離れた場所であっても、あれだけ報道されたんですよ? そんなに簡単に、忘れちゃえるようなものでしたか? 
しかもどちらの原発も、いまだに、廃炉どころか、事後処理がほとんどできてなくて、そのまんまだという現実があるわけですよ? チェルノブイリなんて石棺の寿命がきてて、再度放射性物質が世界中に飛び散るのをどう防ぐか問題になってるんですよ? 
福島だけ急ピッチで廃炉にできるわけがない。私が生きているうちに、日本の原発の処理がすべて終わることは考えられません。その間に、建築・設計した人たちは死に、若い技術者は育たなくなり、世間一般は原発そのものを忘れ去り、ばくだいな費用を負担できる人もおらず、もう国内に置き場所の余裕がない放射性廃棄物も、そのまま放置されることでしょう……。


忘れちゃ、だめでしょ。やっぱり。