世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

連休にやってたらしいですけど見ませんでした


昨年からシフトが変わって、時間的に、仕事に行く前にちょっと朝ドラをみることになるのです。
なので「あまちゃん」も、平日はずっと、みてました。
東北を舞台に地震を扱うというのもきいていたので、どう処理するんだろうと思いながら、クドカンのお手並み拝見、というか。


クドカンは、ソツがなかった。
どんなキャラにも、ちゃんと見せ場を用意していた(ストーブさんとか、一部例外あり? ストーブしか友達いないって、ひどいあだ名ですよね)。
友情物語としても、いっぽん、筋が通っていた。
濃い役者さんを使って笑いをとりつつ、朝に見るのにふさわしい爽やかな話として展開した。
復興物としても、ドラマとしても、完成度が高い。
さすが、うまいなー、と思ってみてました。


ヒロインの造形も、よかったと思いますよ。
頭がよくて、図々しいほど肝が据わってて、でも今ドキの子らしく空気が読める。
つまり本人には何の問題もないのに、母親がものすごく支配的で、無理難題とむちゃくちゃな罵詈雑言をぶつけてくる(キョンキョンのヒステリー、特に前半、すごかったですよね。「なんでここまでいわれなきゃならないんだ、ヒロイン、よくグレないな」と首を傾げるほどでした)。
一人っ子だから逃げ場がなくて、おとなしくしてるしかない。
母にむりやり放り込まれた私立校を、休学するぐらいの抵抗しかできない。
それが親の実家にいって、おばあちゃんに出会って、自由をえた。
さっそく場にとけこむべく偽東北弁をさくっと身にまとって、大げさなキャラに変身。
おばあちゃんの後を継ぎたいと宣言してみんなに可愛がられます。
新しい友人もできて、彼女のためにがんばります。
高校はなんなく転校、転科、転校を繰り返し、勉強に苦しんだのはせいぜい今まで勉強したことのない潜水の資格試験ぐらい(それも学校のエースが一年かかったのを数ヶ月でクリアする天才少女っぷり)。別にやりたくもないアイドル稼業さえ、友達のためだと思えばがんばってなんとかしてしまう。
潜在的にもってたものが、時と場所をえて、開花したからです。


主人公補正かかってますけど、こういう子、いる気がするよね?
能年玲奈という役者さんの本来的なキャラとはたぶん、だいぶ違うと思うけれども)


クドカンがうまいなーと思うのは、たとえば、地震のあと、ヒロインが北三陸に戻ってきた時、復興会議の時だけ、東京弁をしゃべってたりするんですよ。
なぜなら地震の時、その場にいなかったから、その場の人として発言できないんですよ。
つまりエセ東北弁は自然に身につけたものでなくて、彼女にとってはツールなんだってことを描写してるんですよ(アイドル時代にもその描写ありましたけども)。


そういうのって、総集編でみても、わかんないよなーっていう。


どうなんでしょ?