昨年だした小冊子にも書きましたが、尾崎真理子の評伝を読んで、一世紀以上の生涯をたくさんの仕事で埋め尽くした石井桃子に対する敬意がなさすぎる(なにしろ、表紙になんの深い考えもなくダーガーをもってきました、って、文中に書いちゃってんだもん)と嘆いていたわけですが、こちらの本は石井さんと交流の深かった人達が選んだことばなので、抄録ではありますが、大変、心にしみました(正直、石井さんが山奥の宿を訪ねてこんこんと眠った話は全文でもいいぐらいだけども)。
一番重みを感じたのは、石井さんの百歳のときのインタビューの中のワンフレーズ。
どうしたら平和のほうへ向かってゆけるだろう、と人間がしているいのちがけの仕事が、「文化」なのだと思います。
ほんとうに、いのちがけの仕事をしてきた人だから、言えることですよ。
オススメです。
(小里さんは相変わらず「親友」の二文字で登場ですけどね)
最近、河出でエッセイ集が出てるので、それも少しずつ読んでいけたら、と思いました。