世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

今回はゴーリーでした。


西荻窪のbeco cafeで行われている戸川さんとゲストのトークショウ、ベコカフェミステリーナイト。
12日は、ゴーリー収集家の濱中さんがゲストでした。

http://bookendless.blog81.fc2.com/


beco cafe mystery night vol.5
エドワード・ゴーリーの世界

日時:2015年9月12日(土)開場17:30 開演18:00
料金:1,000円(ワンドリンク付)
出演:濱中利信
企画:TRICK+TRAPクラブ(http://blog.livedoor.jp/jigokuan-tricktrap_club/


■内容
今回は一見して忘れ難い印象を残すアメリカの画家エドワード・ゴーリーの日本に於ける権威、コレクターとして知られる濱中利信氏(『エドワード・ゴーリーの世界』の著者)をお招きし、ゴーリーの魅力をたっぷりと語っていただこうと思います。河出書房からたくさんの画集が刊行されていますが、当日はゴーリーの作品を見ながら、その不思議な世界に浸っていただきたいと考えております。


ゴーリーは美術専門学校に入ったもののすぐにやめて、第二次世界大戦時は陸軍(州軍)にいて、その後、ダブルデイ社に入ってタイポグラフィー(表紙の文字などをデザインしていた)の仕事をしてましたが、イラストレーターからあがってくる絵より、たいして美術の心得のない自分の方が、よっぽどうまいやんけ、と気がついて、自分で描くようになったとか。


というわけで、自著以外の作品がめちゃくちゃ沢山あるので、収集は大変みたいです。


ポスターやパンフ、アニメーションの仕事なんかもやっているので、アメリカではものすごく有名で、名前を知らなくても絵はみんな知ってる、というレベルだそうです。
私は実は、まともに読んでるのは、『うろんな客』ぐらいなのですが、本当に多様な仕事をしていたんだなあ、と思いました。
生涯独身だったので、著作権は管理団体が保持しているとか。


見ながら考えていたのは、実は自分のことで。


子どもの頃から、「ここは、自分がいてよい場所ではないんではないか」という意識が常にあって(まあ、それは子どもにはありがちなことではあるのでしょうが)、何がいけないかというと、それが二十代後半になったら、もっと酷くなり、たぶん、今も、割とそう思っていることです。
どこにいても。だれといても。なんか違うんじゃないか、という。
もうちょっと、誰かの役にたてる場所があるんじゃないかとか。
それは周囲や環境に対して不満があるのではなくて、「自分でいいの?」的なアレです。
たまに、それに気がついてくれる人がいるんですが、まあ、普段は自分も忘れている。


ゴーリーの作品にある不条理とか省略が、そういうたぐいのものなんじゃないかなーということを、なんとなくですけれども、考えていました。


このミステリーナイトは、市井の研究家を戸川さんが紹介するシリーズで、いずれ本になるというお話ですので(トークそのままでなく、別な形で掘り下げるそうですが)、行けなかったという方は、もう少し待っていると、きっと素敵な本になって出版されることでしょう。
私も、第一回目は行けなかったので、上梓されるのが楽しみです。