世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

#テキレボEX2参加者に10の質問、9日め。

9.同人活動の格言とか心がけがあればどうぞ!→

「書けると思ったらだいたい出せる」ですかね……。

ある程度の経験値があるからというのもありますが、無理だなと思ってる時は書き上がらない。一行も書けてなくても「これは書けるな」と思った時は、出来映えはともかくとして、本になるものです。

 

https://twitter.com/narisama_cmbot/status/1343113848929230848

 

さて。

5日早朝まで無料公開している『ポールの場合』ですが。

Kindleの規約で最短でも次は90日あけないといけませんので、迷っている方は今のうちのポチッとどうぞ。お時間のある時にお好きなところだけお読み下さい。

https://amzn.to/3behuEW

 

ところで、この本は柿沼先生の監修訳がメインなのですが、編集は私が行っていまして、さらにキャザーの概論を書いています。奇しくも読書猿さんの『独学大全』で扱われている、上位概念までたどる的な作業をしています。

https://amzn.to/3hNT3je(独学大全Kindle版)

 
ウィラ・キャザーはすでに没後半世紀を経過しており、著作権も切れています。古典としての評価は高いですし、原文(や翻訳)もネットに転がっていたりするのですが、作家像が知られているかというとなかなか微妙な感じで、うまく紹介できないものかなと知恵を絞りました。

それで、本当に簡単な紹介(これだけ知ってれば学生はテストで点がとれる的な)からスタートして、キャザーの生涯のダイジェストを続けて、最後に作家としての評価、光のあてられていないところ、他の作品なども含めて、背景についてまとめました。こうすることで立体的にキャザーを理解してもらえるのでは、と思ったのです。

私はキャザーの専門家でもなんでもなくて、その生涯については『20世紀英米文学案内』を頼りに書きました。この本は石井桃子氏が、まだ存命中のキャザーの関係者に取材してまとめた力作で、やはり発行から半世紀以上過ぎて入手困難になっていますが、これをこえる評伝はまだないのでは?と思っています。

石井桃子氏は『A Lost Lady』を読んでキャザーにはまったそうで、さすが大人っぽいご趣味だなあと思います。私はむしろ、石井氏が評伝で描いた女二人の生き生きした生活の様子は胸をうたれるというか……わかる人にはわかるように書いて下さって、ありがとうございました、と思っています。

 

年賀状で応援メッセージを下さった皆様が、もしかしてここも見ているかもと思って、いわずもがなのことですが、書かせていただきました。

「落ち着いたらまたお会いしましょう」と書いて下さった方の何人に会えるかわかりませんけれども、なんとか生き延びております。今後ともよろしくお願い申し上げます。