世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

反射的に思い出す


弥生美術館・竹下夢二美術館は、東大の裏手(弥生門前)にあります。
根津駅から歩いていく道すがら、数年前、東大に用があった時のことを思い出します。一緒に行く人に「東大ってどうやって行ったらいいの?」ときいたら「勉強して」と言われたのです。「え?」「だから勉強して」(本人はギャグのつもりでなく、言ったことすら覚えてないそうですが)。いや、最寄り駅がどこか探すぐらいならそんなに勉強せんでもわかるけどね。
ちなみに弥生式土器が出たのもここだそうですよ。静かですし、住むにはきっといいところでしょう。裏手が東大の原子力研究センターでなければ、私も住んでみたいものです。


寝坊してしまったので、夢二カフェのランチタイムに間に合いませんでしたが。
展覧会は素晴らしかったです。
特に時代物のペン画。
カッコイイ!
その構図、工夫、効果。
おどろおどろしい話でも、岩田専太郎の美青年の絵が添えられていると涼やかになるから不思議です。現代物も、睫毛の長い、頬のそげた、芥川系縮れ髪の洒脱な青年図は作者そのもの、えらいハンサム*1です。
熱中して、そんなに広くない美術館のワンフロアを見るのに、一時間ぐらいかかってしまいました。後半の階はざっと流しましたが、結局二時間以上滞在していたのでは。暗いので文字がよく見えなくて、目をこらしこらし、っていうのもあったかもしれないけど。
かえすがえすも、ギャラリートークの日にいきたかったです(オマエの原稿が遅いからいかんのじゃろ)。生涯6万点以上を描いたらしいですが、400点でも充分凄さがわかりますから。この人の影響を受けた人は、いったいどれぐらいいるものか……。


弥生美術館は初めてだったんですが、秋に伊藤彦造展もあるっていうし、また行こうかな?

*1:一緒に華宵と夢二も見てきたのですが、本当に絵って絵描きに似るなと思いました。この三人の代表作と本人写真をシャッフルして、「さあ、誰がどの絵を描いたでしょう」と出題しても、間違う人っていないんじゃないかってなぐらい。しかし美男美女を描いている絵描きがハンサムだと、なんかズルイと思うのは私だけなんでしょうか。