世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

もう雲はなかった


朝日新聞の8日朝刊の記事(エダノミクスVSマエハラノミクス)で。

高度成長期に発表された司馬遼太郎の「坂の上の雲」に登場する「幸福な楽天家たち」の気分は想像しがたい。
 枝野は「坂の上の雲にたどり着き、もっと先に雲はないかとこの20年探してきたが、もうなかった」と言う。昨秋、首相から経産相就任を要請され、「私は人口減少社会での経済成長は難しいと思う」と一度は断った。成長の旗を掲げない初の経産相に違いない。


もう雲はなかった、か。
カッコイイこというわね、枝野幸男は詩人ねえ、というか。
でも、彼の世代的に、これは実感なんだろうな、と思ったことです。
内需拡大とか雇用の質をあげるとか、なに寝ぼけたこといってんだ、非正規雇用をふやして、雇用の質を落としてる(給料をさげている)から失業率の増加をくいとめられてるんだぞ」などと批判している人もいるようですが、その結果はどうなるかというと、お金がなくてみんな子どもが育てられないわけで、少子化がどんどんひどくなっていくわけで、これから日本の人口が増えていくってことは、どう考えてもないわけです。そしたら、なにをしたって、右肩あがりなんかありえないのでは? で、誰がこの国の未来を支えてくれるの? 年金問題は永遠に先送りできるものなの? 雇用の流動化って、スキルを積み重ねることができないわけで、仕事できない人を増やしていくだけじゃないの?
外国人労働者を安い賃金でこきつかって、「邪魔になった、帰れ」、そのうえ差別しまくるような人たちに、ナニをいってもムダかもしれませんけどね。
今の世界経済の状況を考えれば、国内雇用を創出して、地道に内需拡大しましょうってよびかけるのは、変な話じゃないと思うんですけどね?


選挙前に、送発電分離問題も解決しているといいんだけどなあ……。
癒着の話は、もう沢山ですよ。