世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

図書館では本が棚から声をかけてくるのです。


本「おまえ、まだオレを読んでないのかよ。役にたつぞ?」
私「ううー・興味はあるんだけど、冊数が限界だから今度ね。題名おぼえておくから」
本「実はワタクシ消えたんじゃなく、なにくわぬ顔で新装版で登場です」
私「うわあ懐かしい。どうしたの、誰が読むの、もう完全に古典でしょあなた?」
本「私はここだよ。どこを探してるんだね。全集の棚がどこか、この間も司書に確認していたろう」
私「ひゃあすみません。こんなわかりやすいとこにあなたがいるとは思いもしませんで。だいぶ忘れちゃってるんで、斜め読みしてもいいですか?」


会話せず、その場でいきなり読んでしまうこともありますが。薄い本なら2時間はかからない訳で。


自分が選んだ本を読むことと、テレビゲームとどっちが楽しいかというと、本です。
なぜかというと、ゲームって「やらされ感」があるからです。ずっとプレイしていると疲れるというのもある訳ですが、シナリオが進まなかったり、レベル上げがだるかったりすると途端に「なんで私はこんな非生産的なことを」と思ってしまう。せっかちで寄り道ぎらいだから。


前も好きなゲームとしてとりあげた、SS「リグロード・サーガ2」という作品があるんですが。
これは100時間ぐらいかかっても最後まで飽きなかった。同じ戦闘を一晩に四度も五度も繰り返して徹夜したりしました。攻略本さがして、二回目もやりました。
「なんでそんな地味なゲームを?」と揶揄されたこともあるぐらい、ストーリーは単純で、まず、ヒロインであるお姫様の国が侵略されてしまうんです。で、父王に「私がとりあえずここで食い止めるから、おまえは援軍をよんできなさい」と、遊びにきていた隣国の王子と国を出されてしまう。しかたなくヒロインは、いわれた国に行って援軍を頼もうとする訳ですが、その国もそれどころじゃない状態。「別の仲間を呼んでこないと助けに行けない」と言われ、己のレベルをあげつつ、徐々に仲間を増やしてゆくことに……「おつかい」式展開の王道を堂々と行くパターンです。題名に2とついていることからわかるとおり「1」もあったんですが、私はこの「2」が好きでした。「1」の欠点を全部解決していて、快適にプレイできたとか、細部まで(特にボイスに)サービスがあったというのもあるんですが。
なぜ夢中になったかというと。


答えは、戦闘に入った時の解決方法(ベストな戦闘)が、一つじゃないから。
単純なシミュレーション戦闘なんですが、「地形を変える能力」「空を飛べる(そして他人を飛ばす)能力」のあるキャラがいるおかげで*1、マップやルートをかなり変化させられるんです。特殊なダンジョンをのぞいて、勝利すること自体はそんなに難しくないんですが、そのつどちょっとした工夫することができるんです。
おつかいをクリアするために「やらされ」てることにかわりはない訳ですが、楽しかった。


本を読む行為が楽しいのは、自分から何かやったんだぞ、という気持ちになるからではないかと思うのです。TVつけたら流れてました、じゃないから(TVだって意識しなければ頭に入ってこなかったりするけどね)。そこからまた何か、自分の中で広がるものがあるから。


それにしても、もっと勉強しなきゃなー。

*1:空を飛んでいたキャラが、魔力が切れて奈落に落ちると死ぬのはともかく、高いところにいたキャラが滑り落ちるだけでも大ダメージを受け、時には死亡するというのは、なかなか手に汗握るものです。こういう地形効果をつかったゲームって他にもあります? 「ポピュラス」も一時期恐ろしい勢いでハマりましたが……結局そういうの好きなだけか、私?