世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

美術:川本喜八郎の人形劇「三国志」を見てきました。


NHK人形劇「三国志」をご記憶の方が、すでにある程度の年齢以上になっている訳です。
が、あの劇で使われたものでないにしろ川本喜八郎デザインを生で見られる機会なんかそうそうない訳ですから、そりゃ行きますよ。やっぱり開演前に会場前に長い列ができてまして、慌てて飛び込んで、舞台真ん前の席におさまった時はほっとしたものです。


三顧の礼赤壁の戦い」までを2時間でダイジェストということですから、劇自体は全然期待していませんでした。むろん名軍師・孔明は出てきたのですが、彼の嫌らしさや策謀についてはあまり触れられず。特に最初は玄徳のせいで敗走する訳ですから、あんまりね……そして、曹操はわかりやすい悪役として登場したために相当なキレキャラ&色ごのみに。


しかし、内容的にはとても良かったです。
川本喜八郎」(もちろん役者さん)を弁士としてすえ、話の足りない部分をよく補っています。声優さんも人形を操る日中の劇団の皆さんも熱演です。こんな田舎の公民館でやっていいの?という感じ。そして最後の舞台挨拶が終わった後、人形をもったまま皆さんするっと降りてきて、客席に挨拶に回りはじめたのです。


おおおおおーーーー!
目の前30センチに、玲瓏な孔明の顔が!
操っていたお兄さんもスーッとした美形で、びっくりしちゃった。
さすがに孔明には手が出ませんでした。
でも、他のお客さんに挨拶を終えて戻ってきた周瑜を操ってたお兄さんは、手を出しても大丈夫そう?だったので、人形と握手させてもらいました。ミーハーだね。
だいだい実寸の人間の半分のサイズぐらいなんだよね、あの人形。
ホントよく出来てました。


私は別に「三国志」マニアな訳ではなくて、多少関連書籍やらCDやらもってたりするぐらいですが、ふとその昔、井上和彦孫策かなんかで、速水奨周瑜を演じたドラマCDを聴いた記憶がよみがえってきました。孫策の方が年上な訳です。速水くんは「兄者」と呼ぶ訳です。そして当然、井上和彦は年上な訳です。だってあの人が最初の結婚したのはもう三十年も前だし、速水くんが活動してるのはせいぜいここ二十年。だけどどう聴いても井上和彦の方が若かったんだ……子どもが成人しても高校生の役が平気でやれる人に、なにをかいわんやなんだけど。