世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

誰かの役に立つかも知れない創作のヒント★その1:名前をつける

今月、福岡のイベントに委託参加しますので、宣伝もかねて、創作方法のヒント記事を何日かにわけて書いていこうと思います。

 

★登場人物の命名について

登場人物の名前、どうやってつけていますか?

名前をつけるのは最後、という作法の方も多いと思いますが、私は話の方向性が決まって、こういう人物を出したいとなった時点で、すぐ名前を決めます。名前は一種のペルソナだと思っているので、名前をつけたらその人物に定着するよう、最低一晩おきます。それから書き始めます。

名字については、ふだんからコレクションしています。何かでみかけた面白い名字をストックしています。外国語の教習本などで面白い意味や音のものがあると、名字にできないかな、と思ってこれもストックします(例えば「鷲尾養太郎」は「ハゲタカ」の意味のギリシャ語をみた時に思いつきました)。モチーフにしている海外の作品があれば、登場人物の名前の意味を日本語に変えたり。しかしこれも善し悪しで、チェスタトンなどは登場人物の属性をそのまま名前にしたりしているので、使えない時があります。

あと、これは好き嫌いがあると思いますが、だじゃれ的な要素も入れたりします。
「納谷みらい」は「悩み+未来」みたいな。
これは子どもの頃に「パタリロ!」を読んでいた時に思いついた手法で、「パタリロ!」の初期に、ラーケンという名前の悪役が出てくるんですが、パタリロが「ラーメン!」って呼ぶんですよ。そうすると「ラーメンじゃないラーケンだ」って怒って切り返すわけじゃないですか。そうすると、後で再び出てきた時に「あ、こいつの名前はラーケンだ」って思い出すんですよ。くだらない冗談かもしれないですが、印象に残るので、使えるなと。
なので、登場頻度が低いけど重要な役の人には、わざと呼び間違える、という方法なんかもとれると思うんですよね。まあ、うまいこと使えれば、ですけども。

他の小説や映画からとる時は、そのまま使わないで、名字は役名・名前は俳優名、みたいな使い方をすることもあります。割とカッコイイ名前になるみたいで、「ぜんぶ良い名前ですね」とほめられたこともあります。他人のふんどしで相撲をとってるわけですが、読めない名前より読める有名人の名前!

下の名前は名字との組み合わせで考えていかないといけないんですが、問題は登場人物の年齢です。若い子とお年寄りに、同じ名前はつけられません。自分の同級生と、今の子どもたちの名前の流行はまったく違いますよね。子どもの頃に読んだ小説で、天才マジシャンが出てくるのですが、本名が戦国武将のようないかめしい名前で、それに意味があるかというとそうでもなさそうで、「これは、ない」と幼心に思ったことがありまして。実際にそういう名前の若者がいるかどうかでなくて、らしいからしくないかです。もちろん、なんらかの意図があってそういう名前をつけているなら、ありです!
便利なのは、子どもの名前ランキングサイトです。今年うまれた赤ん坊だけでなく、昔のランキングもあるので、「この登場人物は現在××歳だから、昭和××年の人気ランキングを参考にしよう」となると、あまり外さないと思います。
名字に比べて安易な命名方法だと思うかもしれませんが、話によっては下の名前が出てこないまま終わる可能性もあるので、名字の方に重きをおいています。

登場人物の名前なんてどうでもいいよ派の人には、本当にどうでもいいと思いますが、名前についてはいつも悩んでいるという方は、こういう方法もありますよ、ということで。

 

以下、今月参加するイベントのお知らせです。

 

イベントのご案内 | ふらっとぺらっと
2024年1月20日(土)開催、ふらっとぺらっとpage3に委託参加します。
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WebShopふらぺら

 

なお、同じイベントで頒布予定の「ふしぎなアンソロ」にも参加しています。こちらもよろしくお願いします。美咲ちゃん物の番外編を書いています。