世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

『劇場版 戦国BASARA −The Last Party−』初日にみてきましたよ。

内容については、松竹のWeb予告で予想できる範囲内じゃないかと思います。
http://ch.yahoo.co.jp/shochiku/index.php?itemid=56


石田三成が、筆頭に「なんだ、あの透き通った瞳は」と誉められるほど、純粋でよい子でした(笑)
演技的には、関智一ほぼ通常進行モードでしたけども。
大谷吉継さんの扱いがどうなるか、けっこう気になっていたのですが、それについては「余は満足じゃ」です(笑)
もう一回ぐらい、時間つくって観たいなーと。


以下、おもいっきりネタバレしますので、いやな方はご覧になりませんよう。
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●マナーCM(信玄&幸村編)→「弐」第一話の使い回し画像。これのために劇場いかなくてもOKかと。


●ダイジェスト→劇場版に出てくるキャラの説明用です。これだけみてわかるってことはないと思いますが、最低限の情報は入ってました。 


●以下本編。おおまかな流れを箇条書き。


・イントロの画像は、BASARA3の関ヶ原合戦前のイメージそのまま。けっこうキました。
・三成、秀吉の強さをしっているので、筆頭がだまし討ちしたと思っている(たぶん映画の最後の方まで。大谷さんも、三成を操るためでなく、本気でそう思っていたかもしれませんね)
・筆頭、三成が最上のおじさんを襲いにきたので、単独でかばいにくる(いい人演出?) で、「リベンジか、単独でやってんじゃねえよ、山猿の後継者なら旗でもたてな」と煽って逃げる(笑)
・しかし最初の対決、「筆頭主人公補正? 三成あんまり強くない?」と思ってたら、実は筆頭軍団がビビるほど強かった。素敵。
・なぜか謙信様があっさり信玄公に負けてます(かすがちゃんなんか、血なまぐさい場面をみさせないためか、おそらく佐助に気絶させられている)。アニバサ弐では、内容的に雑兵すら死する場面が少なかったため、川中島でドッキリさせられると思いませんでした。
・謙信様、家康を「とうしょう(東照)どの」ってよばないで! それじゃ凍傷か闘将ですよ!(ゲームでもそう呼んでるようですが、びっくりしましたよ) 
・幸村、家康と再会した時になぜ「ご無事でしたか」っていわないの?? 別人みたいになってるのにそれもつっこまないの?
・とりあえず謙信様を救って「絆」をアピールする家康。しかし、現時点で仲間がアニキと慶次しかいないという寂しさ。タダカツにのって引き続き、全国行脚するのでよろしくと説明。
・幸村と信玄公の殴り合いで、武田屋敷がふっとぶのはメモリアルワークスの情報で知ってましたが、家具調度はどこへいってるんだろう。じゃれあいで建物がふっとぶのが日常的な光景にしても、みんな誰も驚かないし、ツッコまないし、お茶すすったりだし(建物はとんでも人は無事なのね?)。そして信玄公、あっさりフェードアウトすぎ。
・秀吉の巨像がおかれている場所、パンフだと「秀吉の菩提寺」ってなってますが、あれはどこなの?? あれが三成の根城なの? 周囲で倒れてる兵はなんなの? 関係ないの?
・「散策に飽いたか、三成よ。伊達の言葉を真に受けて、踊らされなくてもよいのだぞ」と三成を優しくなだめる大谷さん。輿の移動はもっとふよふよな感じでもいいかなー、と思いつつ、萌えますね。「だが、秀吉様を侮辱したままのあいつを倒しても、しかたがない」と意気込む三成。そして、策術その他は大谷さんにすべてまかせます。絶対的信頼がみられますね。
・家康の回想。豊臣軍を勝手に抜けた家康に「なぜ秀吉様の仇討ちを手伝わない、邪魔をするならおまえもゆるさない」「秀吉様の前に立ちふさがったのなら、前田慶次もゆるさない、伊達政宗の次に誅してやる」と怒っている三成。秀吉と半兵衛の奇跡の絆のように、三成にもいるじゃないか、といいかける家康を遮る三成。つまり、「三成にも大谷さんがいるじゃないか」はいわせてもらえない家康。というわけで、豊臣軍においては秀半と三吉は公認の模様。
・暗躍する天海さん。豊臣軍の残党を地道に集める大谷さんとは別に、市(の触手)と金吾を操って家康悪人説を流しまくります。家康の旗をたてて人殺ししたりと、天海さんやりたい放題。大谷さん、一応つるんでる天海さんから三成からの信頼ぶりをひやかされ、滅びを望む自分と利害が一致してるゆえ、的控えめモードで答えます。
・三成を煽っちゃったのは俺だから、とめなきゃならんかなモードの筆頭。三成の強さにビビってた筆頭軍団トップ4人、筆頭の首が三成に落とされないよう、新しいアクセサリーを作成。しかしなぜ自作。なぜ鍛冶屋さんにつくらせないのですか!
・行儀の悪い慶次、筆頭への手紙を盗み読み。家康が悪だくみするなんておかしいだろと思い、幸村と筆頭のやりあいにも割り込む(ケンカしてる場合じゃないのに、一度やっとこうとか筆頭がラブ告白するから←正直この場面はいらないかもと思いました。いきなりやりあうならともかく、台詞と流れが不自然というか。「あいつ(三成)との戦いはホットでもクールでもねえ、憎悪に満ちたデスマッチだ」って台詞は唐突すぎです)。たぶん慶次の見せ場を増やそうとしたのでしょうが(今回は割と、腕っぷしの強さをみせてます)。しかし、慶次と幸村が初対面ってどういうこと? 謙信様のとこにはしょっちゅう出入りしてるくせに、武田軍は今までずっとスルーだったんかい、慶次!
関ヶ原に集合してくれというニセ家康手紙で集まる、地方領主・武将さんたち。金吾さんはあのすり鉢状の合戦場に鍋を用意して集合した人たちにあやまり、宥めようとするという無茶展開(天海さんに「金吾さんがニセ手紙書いたのバレたみたいですよ」とおどかされたため)。それを遠くから見守ってるのは天海・大谷組。家康が金吾を助けるためにやってきて、わりと無茶な「絆」演説をはじめます。いいこといってるはずなんだけど、家康なので、なんかあまり胸にしみてこない(うう)
・それでも、慶次や幸村のとりなしで、和みつつある関ヶ原。すると「なれあいは好きじゃねえな、だいたい犯人は誰なんだよ」と挑発する筆頭。そして、満を持して、石田軍登場。前の晩、秀吉の思い出に誓ったとおり、二度目の死を覚悟しつつ筆頭の前に現れます。大谷さんは、「お膳立ては整った、好きに殺しやれ」と三成を送り出しますが「感謝する」と返事されて、すこし動揺。三成の背中にかける「進め」の声も、なんだか弱めに。
・「なんだ、家康と三成はグルか、騙されたのか」と動揺する地方武将の皆さん。ここで事態を煽るのは、当然天海さん。一気に争いがはじまって、武将同士のすさまじい殺し合いになります。彼の目的は市に魂を集めさせて信長を復活させ、彼と戦うことなので死人が増えれば増えるほどよいので(黒い触手が蠢き、画面はほぼホラー映画な有様に)。便乗して現れる毛利さん。「我が捨て駒などに屠られるわけがなかろう」 まさか明智さんがひろってきたんですか、あの時? てんようのついはないものの、厳島神社式移動要塞で関ヶ原に乱入。それを待っていたかのようにアニキもかけつけて「漁夫の利をえようとはセコイな!」と嬉しそうに叫んで、瀬戸内対決開始。元親さんは毛利さんとケンカするためなら安芸も返すそうですよ。そして毛利さんの感覚からしたら(というか当時の西日本からしたら)四国の扱いはそんなもんだろうw
・三成と戦う筆頭。トライアングルヒートにはりつけられ、とどめをさされようとする三成をかばうのは、なぜか家康w 大谷さんはじゃっかん動揺していましたが、筆頭ごときに三成は殺れないと思っていたかも。
・復活する信長さん。めちゃくちゃ強いので、三成・筆頭・幸村・慶次・家康の五人がかりでも歯が立たない。家康が三成に「秀吉だって世間的にはああいう風(妄執のかたまり)にみえてたんだぞ」的説教。素直な三成は愕然。三成だって、秀吉さまが守ろうとした国を守りたいのです! 「秀吉様の夢を、半兵衛様の希望を!」と叫んで、真っ先に信長に向かっていったのが、よい証拠。
・三成がやられそうになって、思わず数珠をつかって信長をとめようとする大谷さん(三成はこの世をすねて、滅びを願っていたのでないと気づいたわけですね)。大谷さんに気づいて、思わずかばう三成。「貴様がなぜここにいる。貴様はこれ以上苦しむな!」 しかし、大谷さん、さらに信長を縛そうとして、特殊攻撃にやられます。三成、ふっとんだ大谷さんを抱きかかえて、血の涙を流します。彼に残された唯一の絆である大谷さんを失うこと、つまり「貴様が死ぬことを許可しない」わけですが、大谷さんは「今ごろやっと、気がついた。我が主を思う気持ちと、主が我を、同じ気持ちで思っていたとは。この世で一番、不幸と思っていたが……。滑稽な!」と自嘲しているのでした。なんなのこの劇的告白! 最期にいきなり相思相愛宣言かい! 秀吉様を思って血涙で刀を濡らしていた三成も、大谷さんへの愛をここで再度自覚したよね!
・しかし何人がかりでも倒せない信長。明智さん、じゃないよ天海さん、いよいよ信長と戦おうと関ヶ原へおりていこうとしますが、市の中で長政様が覚醒。光の剣をもって天海さんを一撃死へいざないます。市にたいして「もしかして、ずれちゃってます?」という台詞を残してあっさりやられちゃう天海さん。劇場で唯一笑いがおこった場面でした。黒幕かと思ったらナニこのやられ方! やっぱりヤマモト・マコトはタイラーには勝てないのか!
・壊れた大谷さんの数珠が光って、信長をふたたび爆し、剣を口にくわえた三成が信長にひとたち浴びせて、一矢報います(夫婦の共同作業だ!)。そして、戦国最強となった市が、信長さんの魂を鎮めてしまいます。
・生き残った、筆頭・幸村・三成・家康・慶次の五人は、倒れたまま語り合います。筆頭に対して「秀吉様を忘れるな。小ヘビが無様をみせたらゆるさないからな」な三成。慶次に対して「おまえが前田慶次か。ひとつ頼みがある。私の知らない秀吉様の話をしてくれ」と語りかける三成(秀吉の敗因が、慶次への断ちがたい未練だなんて知ったら、絶対こんなこといわないだろうなあ。知らないことは幸せです。なにしろ慶次、絆を語る時に、秀吉から戻ってきたお守りを、指でつついているのですよ)。
三成はやっと、敬愛する秀吉様の夢をついで、自ら立つ気になったらしく(佐和山城から天下を覇するといいよ!)、筆頭に「さらば」をいい、筆頭もふっきれて「GOOD LUCK」で返す。ここでやっと「さらば宿敵よ」になるんですね。
でもって、俺たちの戦いはおわらないぜー、といつものじゃれ合いが始まって、おしまい。
・エンディングは、新足軽ダンス(?)。西川くんの歌にのせて、いろんな場所で捨て駒の皆さんが踊りまくります。その後なにかあるかな、と思ったけど、なにもありませんでした。余韻が欲しかった!
・ところで、秀吉はしゃべったけど(回想で三成に話しかける場面が一箇所)、半兵衛は一言もしゃべりませんでした。うわーん、さびしー!


●結論


・アニバサ2の続きとして書いたら、こういう展開にならざるをえなかったと思います。天海さんの最期以外は、ほぼ予想の範囲内でした。せめて一太刀あびせたかったろうにねっていう。結局、ラスボスは信長なのねっていう。あと、家康は三成にすごく片思いなんだなー、と思いました。三成よか、よっぽど一人ぼっちです。タダカツなんか、金吾さん真っ先に助けにいくしさ。
大谷さんの三成保護者モードについては、深く描かれることはないだろうなと諦めていたので、最期の告白場面は、ちょっとウルっときました。なんで今まで相思相愛だって気がついてなかったんですか大谷さん的な部分はありましたけど(笑) 
なんというか、完全に三成が主人公で、彼の成長映画な気がします。ヒロインは当然、完璧な嫁である大谷さんw
あと、金吾さんの立ち位置が説明されてなくて、よくわかりませんでした。なんで天海さんのいいなり? おどされてたってだけのことなんですかね。


・妹が二回目にみにいった時、「三成は、いったんはけたあと、他の人より遅く信長に挑みにいくから、その時に大谷さんを背負って安全そうな場所へすかさず移動したのでは?」といっています。ありえる。だったらその後の三成のスッキリした表情も理解できますよ。