世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

ほんと、コミケカタログが地元で買えるなんてなあ。


と思いながら、深夜までやってる某書店で買って帰ってきました。
もちろんまだ見てないです(←もちろんってあたりがその)


先日ここに書いた、久生十蘭全集のパンフレットが届きました。
寄せ書き風にあつめられた文章に、故人のものが多いのが、ちょっと切ないなあ。
全集としては、かなり楽しみなものではあります。
川崎賢子さんがコメントをつけるのはどの巻だろう(そういう興味はものすごくある)


ところで、久生の『従軍日記』の方ですが(これがまあ時間がないのもあって、遅々として進んでなかったりするのですが)。
読んでびっくりするのは、久生ってほんと、小説そのまんまの文体で日記書いてるのね、ということです。
半世紀前に亡くなった人ですから、彼が描く世相というのはおとぎ話と同じぐらい、自分の知っている世界から隔たっているわけなんですが、それは小説だから、「遠い」んだと思っていた。
違うようです。
この人は、あの小説群そのまんまの生を、生きてたな。
すげえぞ、おい。
そんな感慨を抱いております。


「サランガン湖畔」編に入ってからは、別な意味で手に汗にぎってます。
いやー、「長官」なる人のパワハラの激しいこと。
ってか、やたらに久生の手を握りしめて「君になんでもやるぞ、俺のものはみんなやる」とか、これってセクハラだよう。
あそこの別荘に住んでみたい、と久生がポロリともらすと、一日で住めるようにしちゃって、さあいつから住む?ってさ(かえって困るよ)。長官が、おまえの母さんに二人は友達になったと書け、と命令するあたりはまだ可愛いものかもしれませんが(いや迷惑だ)、長官の奥さんの手紙にも書けといわれて、ものすごく不愉快になり(当たり前です)、忙しいふりをして、つっけんどんに断ると、そばの椅子に腰かけて、「一緒に遊べもしないじゃないか」(←遊びにきたんじゃないよ、某社に派遣されて従軍記事を書きにきたんだよ)っていう……なんじゃ、この人は!
しかし、それに対しての久生のコメントが、「その一語が胸を掠る。いい人である。もっと優しくしたいと思うのである」だったりして。
○女子の端くれであるワタクシ的には「ついにフラグたった、やべえ」と思うものなり(笑・ってか長官が痔持ちっていうのもシャレになってないぞ)。
新婚の若妻・幸子夫人がかわいそうなり(まあ、いろんな意味でな。『湖畔』そのまんまの世界だ)。
たいへんです。
原稿が終わったら、ここらへんはゆっくり妄想しよう(だから何を)