世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

トップランナー、ご覧になりましたか?


NHK教育なんで、DEPAPEPEファンは皆さんチェックしてたと思うんですが、自分の覚え書きという意味でダイジェストを。今までと重複する情報もありますが、そこらへんも適当につまんでおります。
ちなみに、進行役の本上まなみは「本」、山本太郎は「山」で略します。


二人ともギターを手に持って登場。
三浦さんは、緑と白の横縞のポロシャツにジーンズ、シューズが赤。徳岡さんは、裏(下?)が灰色の、赤いフード付きパーカーに茶色のパンツ姿、シューズが紺。


山:デパペペって珍しいお名前ですよね。どこかの国の言葉とか?
三:デパは僕、三浦の歯が出てるからでぱで、きいてくれたほうが困るから、いつも(答えに)どうしようかなって。
山:じゃあ三浦さんが矯正したら、その名前はなくなっちゃう?
三:絶対矯正はするなって(笑)


まずは簡単なご紹介。二人の年齢つきの顔写真が出て、「結成は2002年。昨年5月発売のファーストアルバムが7位にチャートイン、20万枚のセールスを記録しています」のナレーションと共に、「SUMMER PARADE」のプロモと5月野音の「雨上がり」が流れます。
その後、スタジオで「START」の演奏。


●CREATIVITY


本:ライブ、フレッシュですね。すごく気持ちよかったです。演奏されている時の眼差しの行き交いが優しい感じで。
徳:頼るとこが、こっちしかないんで。
三:緊張したら二人の世界に入って。ライブでお客さんと一体感、となったら、外に出たりするんですけど。
山:徳岡さんが見守っているような眼差しが、優しいなあと。
徳:普段、ぜんぜん優しくないっすよ。
三:それでプラマイゼロ。
徳:プラマイゼロかい。
山:ふだんは優しくないんですか?
三:(照れつつ)そんなことないですよ。
山:三浦さん見てたら、アイコンタクトしてる以外にもギター見てる?
三:バッキング入れ替わる時に、リズム感とかが違ってたりすると、曲調がうねうねになってしまうので、あわせようとして手元を見てたりは意識してます。相手の感じてるリズムを、わかろう・わかろうとしてます。
徳:後ろでドラムが鳴ってれば、一個ジャーンってコード弾くだけで音楽になるんですけど、僕らはどっちがコードを弾いてるのやめたら、とまっちゃうんで。三浦は左で、僕に近い方で(リズム)踏んでくれるから、そっちみたり、カッティングみたり。
三:たまに貧乏揺すりみたいに、全然違ってる時があって。緊張して足が痙攣みたいになるんですよ。
山:それはわかるの?
徳:わかります。そういう時は見ない。もうプログレみたいになってる。
三:徳岡さんは意識して、わざと右でリズムとってくれて。体重載せてる方の足やから難しいんですけど。「オマエちょっと走ってんで、こんぐらいに抑えとけよ」ってそういうやりとりは、ライブ中もあって。
山:見てて全然わからないけど。
三:いや、そういう風に見られたら、余計やりにくいですね。はしってんのやーって。
徳:曲やってる中でも、いっぱいいっぱいの時多いですね。バッキングとソロの変わる瞬間はスムーズにしないとだめだし。一人だけバッキングやってたら、全然こっちが主導権握っていいんですけど、移動するとなると、難しいな、って。
三:歌にたとえたらデュエットなんですけど、片いっぽが歌ってない時も休んでないから、自分がバンドになってるから、それこそドラムセットごと入れ替わってる感じなんで、意識しないと。
山:元々お二人はエレキギターをやってたんでしょう。アコースティックギターってきくと、フォークとかクラッシックとか大人しめの真面目な感じのイメージがあって。でもデパペペが出てきて、こういうポップな音楽をきかせてくれて、イメージが変わったんだけど。
三:嬉しいですね。
徳:弾いてみてイイですか? その方が説明しやすい。
三:自分はもともとエレキやってたから、癒やす部分、じゃない部分を。
徳:ボサノバとかは優しいのが多いんですけど、僕らはリフもんとか多いですね。


三浦さん、さっそくジャカジャカ弾き出す。徳岡さんもあわせる。客席から拍手。


山:あの、二人の音が入れ替わってる感じっていうのは?
徳:僕ら二人ともメロディを弾くんで、ずっと僕が弾いてたり……でなくて(適当に三浦さんにあわせてもらう)。えー、例えば、曲でいったら。


「風」*1を弾いてみせる二人。
どちらがメロディを担当してるか、手元の移動がアップでうつされる。


徳:こういう感じで、Aメロ弾いてBメロ(三浦さんが)弾いて、サビは僕。キャラが、メロが分かれる感じがするんですよ。見てて楽しいやろうし、弾いてて楽しいし。
三:たまに無意味に変えてる時あるんですけどね。まったく同じ事、いれかわってやったり。
山:とりあいにならないんですか? 旋律は俺が弾くぜとか。
徳:あります、あります。好きなメロディーや弾いてて気持ちいいのは、基本的に俺いく。
三:とりあいってんじゃないですよね。
徳:年齢がいかんせん六歳離れてるんで、僕がいったことは、まあ百パーとおるから。
三:百パーは「まあ」じゃない。
山:そういわれた時、(三浦さんは)どんな感じなんですか?
三:じゃあ、バッキング頑張ろうかなって。
山:謙虚ですね。
本:音の調子はそんなに、そんなに差があるってものでもないですよね?
三:同じ楽器ですから、音域は同じだと思うんですけど、僕のギターはここが削れてるから、高い音が(カッタウェイ部分を撫でながら)弾きやすいんですよ、このへんまで。
徳:(同じところを弾いてみせて)
三:このへんに無理が、生じている(指さす)
徳:こういうギターを使えばいいんですけど、僕にできることが増えてくるんで、あえて持たないようにしているですけどね(笑)。三浦がカッタウェイをもってるから、サビの低い方は僕で、高いの欲しいなって盛り上がってきたところで三浦にうつるんで。二人の役割っていうのができているんで。
本:弾いてて気分が高揚してきた時って、歌いたいってならないんですか。
徳:三浦はよく歌います。
三:ライブとかで。でも聴かせる歌じゃなくて。メロディとかがあったら、「僕がまず歌いますから」って、率先して。


「SUMMER PARADE」を弾き、いつもどおりお客さんに歌わせる三浦さん。


三:そういうの嬉しくて歌っちゃうんですけどね、いつも。
徳:ほんまはそのメロディは、僕らがギターで弾いているものなんですよ。これにあわせて歌ってくれるから、それをお客さんが声で返してくれるのが嬉しい。
三:そこで「曲が完成」みたいな。いっつも楽しい。ライブ大好きです。友達が増えたみたいな感覚。今日もきてくれたんやって、すっごい嬉しい。歌いたくない人は心の中でいいと思うんです。好きなように感じてもらえたらいいなって。自分が見てて歌うかどうかわからないし、でもその場で一つになれたらいいな。


HISTORY


若い頃の写真、大公開。
まず徳岡さんのプロフィールから。お父さん、徳岡哲夫さん(サラリーマン)の写真も(ベンチャーズなんか弾いてたらしいですよ)。中二からXJapanのコピーをはじめて、高校でバンドざんまい、オリジナルもやっていた、という徳岡さんの写真も。
次に三浦さんのお父さん、三浦新吾さん(エレキギター講師)も写真で登場。三浦さんの赤ちゃんの頃の写真も。父の手ほどきを受け、高校時代、ツェッペリンやディープパープルをやっていた頃の、三浦さんの写真も。
二人の出会いは、「老舗ライブハウス・チキンジョージで、当時24歳の徳岡さんがアルバイトしている時、高校を卒業したばかりの三浦さん(18歳)が後輩として入ってきたのです」とナレーションが、当時の集合写真にかぶります。


山:出会った時の第一印象はどうだったんですか。
三:ライブハウスでバイトするのが初めてだったんで、ビクビクしていったんですよ。そしたら(徳岡さんが)ものすごく愛想がよくて。なんてこんな感じのいい人がいるんやろうと思って、逆に不安に感じましたね、裏があるんじゃって。
徳:僕は、(三浦さんは)見たかんじこのまんまで入ってきたんで、ほんまに若いな、子どもやなって。だから愛想良かったんやろね。中身は知らんからね、お互い。
本:それぞれ違うバンドをやってたのに、二人でやることになったのはどうしてですか?
三:チキンジョージでバイトしてて、(徳岡さんに)憧れてた部分が多くて。僕のしらない音楽とかよく知ってて、「ええCDあんねん」とか聴かせてくれたりとか、一緒にいるのが好きだったんですね、僕は。だから「ギター教えて下さい、CD貸して下さい」とかひっついてて、遊んでるうちになったって感じですね。
本:でもお二人ともエレキギターをやってたんですよね。どうしてアコースティックギターを持つように?
徳:バイト中に、J&Bっていう、今スタジオミュージシャンとして凄い活躍してるバンドなんですけど、その梶原さんと浅野さんて二人が、JとBっていうユニットをくんで、たまにアコギ演奏することがあって、もちろんインストで、すごいかっこよくて。僕らが思ってたイメージとは、ほど遠い、すっごいファンキーで16ビートで。癒やし系ってずっと思ってたんで、なんてかっこいいんやろ、俺らもあんなインストやってみようって。
本:で、行動にうつしてみた?
三:とりあえず、アコースティックギターだったらストリートができると思って。ギターを借りながらやってたんですね。
徳:最初は僕ら、もってなかったんで。
山:どうでしたか、路上の反響は。
徳:全然でしたね。
三:あの、ちょっと恥ずかしかったんで人通りの少ないところでやってたのが、駄目な原因やったと思うんですけど。
徳:そやな。駄目な原因はいっぱいあったよな。
三:音が聞こえてなかったとか。
山:人通りが少ないところを選んでって、珍しくないですか?
三:何がしたかったかわかんなかった。
徳:見られたいけど、見られたくない、みたいな。ギター弾いてる姿はすごい自慢したいけど、ずっと見られるのはなんか恥ずかしいって感覚ではじめて出たんで、路上ライブに。とりあえず、人が通らないような路地をさがして、そこで弾いてる雰囲気は味わって……。
三:外でギターを弾くっていうのが新しかったんです。
山:今まではスタジオだったり家だったり?
三:外でデカく鳴らしてるっていうのが気持ち良かったですね。
山:二人がやってみようぜってなってから、どういう練習してました?
徳:バイト終わって、帰る途中にギター弾いてたら、帰るのは始発で帰ってたりとか。バイト終わってから、朝まで外で。それは人目につくところじゃなくて、電車やったんで隅の方で。で、朝になってたり。ずっとやったな、それを。
三:最初はほんまにワンコードに、ずっとソロで。セッションですね。ジャムるとかそういう感じで。


2コードで実演する二人。曲は「FLOW」?


三:練習っていうか、遊んでたんですよね。「なんかのフレーズの真似〜」やったりとか。「早びき〜」とか。
徳:それは俺、やってへん。
三:なんかやってましたやん。そんな風に、弾けへんのに遊んでましたね。


再び2002年頃の二人の写真。「アコギでセッションする楽しさを初めて知った二人。その後もなぜかひっそりと路上ライブを重ねました。半年も過ぎた頃、突然、ライブハウスに立つチャンスが訪れます」のナレーション。


三:ライブのきっかけもバイト先の人が、「おまえらずっとやってるんなら、一回ライブハウスに出てみろや」って勧められたんですよ。
徳:そんな人通りの少ないところでストリートライブばっかりせんと。
三:聴かす気がないんならやめろって、そんな感じで。
徳:チキンジョージの人が、チキンはちょっとやっぱ大きかったから、ちょっと小さいライブハウスを紹介してくれて、そこでやれって。
三:そこで日程も決めたっていう。
徳:僕ら主導では動いてなかった。
三:そこまでやってなかったんですよね。
徳:やりたいって意識はあったんですけど。
三:楽しいだけ、やったんですよ。
山:ギター弾くって行為以外は、ぜんぶ受け身ですね。
三:で、あげくにバンド名決まらへんからって言われて、徳岡さんが元々いろんなバンドやってる中で、「デルペペ」ってユニットの名前があったんですよ。で、バイトの他の先輩が、「おまえ歯でてるからもじってデパペペでえやないか」って決められて、ハイっていって提出して。それで決まったんです。
徳:最初僕らふざけてて、山弦さんとか大好きやったんで……JとBさん以外に、山弦さんとかゴンチチさんとか好きやったんで、「なまげん」って言ってやってたんですけど、さすがにそれでは出られへんな、と。
三:なまげんて名乗ったからには、それなりのこと期待されたら嫌やなと、やめとこって。
徳:やめとこって、決めたのがDEPAPEPEで、迫られて決めた名前ですね。


山本太郎に言われて、抱えていたギターをやっと置く二人。


本:デパペペとして正式に結成しました、ってなったのは、そのライブハウス?
三:一応、そのライブハウスの日を結成日にしてるんですよね。もう、いつ結成したかまったく覚えてないんで。それが2002年11月ぐらいですね、ライブハウスに出て、デパペペと名乗って演奏したんですよ。そん時に、インストだから、今までアマチュアの人でインストでやってる人って見たことなかったんですよね、ライブで。聴いてもらえるのかなって不安はあったんですけど、ライブした時に、自分らが思ってるより受け入れてもらえたんですよ、すごい、お客さんに。楽器弾かない人でも普通にインストって受け入れてくれるんだって感じましたね。
本:お客さん、いっぱい来たんですか?
徳:いや、ここぐらいの広さで(手ぶりで示しつつ)、6、7人ぐらいですかね。3人ぐらいは、僕らのバイトの人がきてくれたんで。半分知り合いで、3人ぐらいは知らない人いたかな。
三:3人ぐらいに伝わったから、割合高いな、百パーセントだなって。
山:物すごい一体感ですよね。
三:未だにそれぐらいでもめっちゃ緊張するんですよ。一人に対してとか、すごい緊張しますね。
山:一人に対してやることあるんですか。
三:たまに、ストリートとかで、一人だけとか。あとどこでしたっけ、インストアライブ?
徳:仙台のCD屋さんに行った時、お客さんが一人だったんですよ。それは別にショックではなかったんですけど、一人に対して演奏するのって、しゃべりかけてもその人がすごいつらいんやろうなって。その人が受け止めてくれないと駄目やから。
三:ウケるかウケないかもわからない。
徳:僕らはいいけど、どうしたらいいんやろってすごい思いました。
三:でもその人、僕らがしょーもないこと言ったら、声上げて笑ってくれるんですよ。その勇気に感動して。
山:それバイト先の人じゃないですよね(笑)


2003年頃の二人がうつり、「ライブを重ねるうち、二人の名は地元神戸を中心にしだいに知られるようになっていきました。2004年2月にアルバム『ACOUSTIC FRIENDS』でインディーズデビュー。二人が初めてつくった曲『Hi-D!!』が納められています。後にメジャーアルバム一曲目にも採用されたこの曲は、DEPAPEPEの原点と言うべき作品です」のナレーション。三枚のインディーズ盤も写されます。


「Hi-D!!!」演奏。


本:「Hi-D!!!」という曲には、どういう思いが込められていますか?
徳:これはDEPAPEPEって名前がついてない頃に初めて出来た曲なんで、二人でセッションしだして、ストリートに出て、一番最初に出来た曲なんで、僕らにとってもたぶん一生忘れられない曲でしょうね。最初にこの曲が出来たから、楽しいっていうのが、より強くなったかもしれませんね。
三:そっすね、この曲でハモったりするところをやって、「うわっ、気持ちいい」って思えたから。
徳:二人でギターでハモるっていうことを、まず初めてやったんで。
三:楽しかったですね。ハモってたら、楽器弾かない人でも、オッとか思ってもらえるし、そこで聴いてくれる人増えましたね。
徳:デパペペのハモり基本スタイルやな。


徳:最初のCD出た時、インストアライブしても買ってくれる人が沢山いたり、なんか、自分が思ってたより沢山の人と、自分がやりたい音楽で触れあうことができたんで、めちゃくちゃ楽しかった。
三:インディーズで出せるってことが本当に嬉しかったですね。
徳:僕は25、6やったんでそん時、まわりの友達とかは結婚する子もいたし、会社いってちゃんと仕事してたりで、同じ年でかたやギターケースに座って道ばたで演奏してるのって、一瞬考えた時期もあったんですけど、二人でやってるのが楽しかったから、やってこれたんやろな、と思いますね。
本:二人の音楽が、こういう風に受け入れられると思っていましたか?
三:最初は、自分らがこういうのがカッコイイと思ってたんでやりはじめたんで、楽器弾く人にはわかるだろうなっていうのはあったんですけど。まさかこんなに「弾かないけどいいね」って言ってくれるとは最初は思ってなかったですね。でも最初のライブん時の反応で、そういう意識が出ましたね、もしかしたら伝わるんじゃないかって。「インストをポピュラーに!」って合い言葉に頑張ってきました。頑張ってます、今も。って終わっちゃったらだめですね(苦笑)
本:インストって呼ばれることは、限定されるってことは、あまり好きではないですか?
三:インストって枠にとらわれたくないなっていうのもあるから、でも歌ってないとこが売りでもあるから、そこまでインストを意識しないような風に聴いてもらえるようになればって思うんですよ、一つの音楽として。家でCDきくときに歌物も聴くしインストも聴くし、それの割合にインストが増えてったらいいな。そういう風になれるようなインストになっていきたい。インスト、です。


●JAM


お客さんの質問コーナー。二人が立ち上がって客席前に。


徳:じゃあ、なんでも答えます。
三:質問のある方、どうぞお手をあげてください。
Q:今、音楽活動以外で、何かやってみたいことってありますか?
三:ネットをしてみたいです。パソコン買って……エクスプロージョンちゃうな。
徳:プロモーション?
三:時代にのりたい。そういうの自分してなかったので、そういうことをやっていけたら、もうちょっと広がるかなと。
徳:僕ですか? 僕は海外にいってみたいです。生まれてこの方いったことなくて、パスポートもないんで、日本人以外の人と会ってみたい。他の、言葉の違う国に足を踏み入れたことがないので、行ってみたいなと。デパペペ以外でやってみたいことは、今のところそんなないですね。旅行に行きたい。おまえ、デパペペよりインターネットやろ?
三:違う違う違う。違いますやん、そういう質問でしょ。あ、ブロードバンド?
徳:全部そっちか。すんませんね、こんな答えで。
Q:インストをやってて、得したことと、または損したと思ったことって、もしあったら教えてください。
三:まず、ストリートしてた時、ものめずらしいのでとりあえず集まってもらえたのが一番大きかったですね。あと、どういうライブハウスでブッキングされても、目立つのは目立つんですよね。なんで歌ないんやろって思われて。
徳:ツカミはOK、みたいな。
三:とりあえずつかむだけ、つかむんですよね。そっから先が……。
徳:「エッ」ていうのはすごい大事で、何事も。
三:「アレッ」て印象に残るんですよね。
徳:損したことは、やっぱり歌詞のないことですね、一番。
三:愛の歌とかを、ギターではなかなか伝えられないですよね。
徳:いや、俺……そうか(戸惑い)
三:愛の曲って伝えれます?
徳:愛の曲ってあったっけ。
三:無いす、無いす。だからないんやな、と思って。あっても、わかんないかもしれないなと思って。
徳:なんやろ、こうやってコミュニケーションとるのは言葉じゃないですか。いいたいことがあるなら言葉が僕は、一番いいと思うんですよ。だから、インストしてて、損したことは、やっぱり言葉かな。
三:そこで得もしつつ損もしつつ。同じとこですよね、やっぱり。


シュプール」演奏。
途中、雪がふりだす演出に、ちょっと見上げてしまう二人。


●FUTURE


本:デパペペが音楽で届けたいことって、なんですか。
三:やりはじめた時に、こうなりたいってビジョンがあった訳ではない、「楽しい」ってことが一番大きかったんで、演奏の面では、楽器を演奏する楽しさとかは伝えたいな、っていつも思いますね。「こんな楽しいから、もしよかったら一緒にどうですか」みたいなニュアンスでライブをしてるので。
徳:本当に僕らはなんか、「音楽で世界を救いたい」とか、「こういうことを訴えていきたい」というメッセージ性はたぶん無いんで、聴いてて幸せになってくれたり……二人だけやってても仕方ないことなんで、こうやってね、お客さんがいるから、僕らもやれてるし。お客さんに聴いてほしいから、こんな曲つくろうってなるし。もう笑顔で幸せになってもらえたらいいな、と。
三:みんなのおもろい時間になればいいかな、と。「あー、デパペペはおもろいから、ちょっとリラックスできた」とか感じになれば本当にいいなと。
徳:「わー、私も頑張ったらなれんのや」って思って欲しいですね、僕ら見て。
三:「こんな奴がなれんねんから」ってニュアンスは出していきたい。なんや、みたいな。
徳:身近なものであり続けたいです。
本:本当にその、身近な物であり続けたいってことがきっと、「デパペペの良さ」「みんなが好きって思うこと」で、そこに集約されているような気がしますね。「いつもライブハウスで、お客さんと向き合って演奏してるデパペペが好き」ってそういう時間を、これからも是非つくり続けていただきたいと思います。すごく楽しかった。
山:ギターが好きで、弾いてる自分たちが楽しいから、その姿を見てもらえたらみんなも楽しくなってくれると思いますみたいなスタンスが、凄いイイなって思うんですよ。「俺の歌で世の中かえてやるぜ」っていうのは、力がはいりすぎてて、ストライク入ればいいですけどボールだったら限りなくしんどい。でも、お二人のスタンスっていうのが、ものごとの表現するのの、基本的な事だなっていうの……みんな力入りすぎてて、僕もそういうタイプなんですけど、ライブみせてもらったりトークきかせてもらってる中で、自分も力抜けて、あったまってきた感じしました。ありがとうございました。


握手しあって、ギターをもって退出、おしまい。


キレイにまとまって、内容的にも濃い45分間ではなかったかと。
三浦さん、スタジオでは「スタンド・バイ・ミー」も歌ったらしいですよ(カットされてました)
いろんな意味で過去写真が沢山でて、それが一番貴重だったんではないかと。
三浦さんのお父さん、想像してたより恰幅よくてびっくりでしたよ。アレか、ミュージシャンは痩せておるというのは偏見なのね。っていうかなぜ二人とも父親だけ紹介されたの? まさか……。


ただ、えーと、演奏にはかなり不満が。
音響、こもってたり割れてたり。
徳岡さん自身も、ちょっと調子悪かったね。「Hi-D!!!」で一番感じた。
三浦さんも「シュプール」ちょっと音残してたりしてたし。
あと、些細なことですが、いらないミラーボールは片づけられなかったのでしょうか?
いつも出しっぱなしなの?

*1:「ACOUSTIC FRIENDS」収録