世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

テレビでやったから、カットされてるんだと思いたい


原作はあまりにもイギリスらしい小説なので、日本を舞台にした、ときいただけで、とても映画館で観る気はなくなったのですが、一応、テレビでやるなら、どうなってるか、みてみるか、と「思い出のマーニー」に、チャンネルをあわせてみました。


えーと。


ひとつ、お訊きしたいのですが。


原作を知らなくても、映画館で観た方、映画だけ観た方、以下の部分に、疑問を抱きませんでしたか?


1)主人公は北海道の出身で、特に、公害などにも苦しめられていないようなのに、なぜ長野に転地するのでしょうか? 長野と北海道で、そんなに空気のきれいさに、差があるんですか?


2)久しぶりにやってきた土地で、12歳の主人公が「葉書を出してきます」といっているのに、ポストや郵便局の場所も教えずに、「裏が近道だよ」というのは、どういう意味ですか?(あと、預かってる子が遅く帰ってきても探しにも行かない、とか……心配ぐらい、するのでは?)


3)しめっち屋敷が建っているのは、長野で、大きな川の川縁に見えますよね。なのに、喘息の主人公が、対岸から平気で歩いていけるほどの浅瀬だったり(身体を濡らしたら発作がでるかもしれない)、ボートでも危ないような深さの川になったりするのは、何故ですか? 主人公曰く、この川には「満潮・干潮」があるようですが、いったい、どこなんでしょうか?(注:原作では海が近い)


4)主人公は、学校を休んで長野にきている、という設定で、七夕らしい描写があるのに、最後には「夏休みだから来ていた」ことになってるんですが……それ転地じゃなくて、夏休みの8月に、親戚の家に遊びに来ただけってことですか?


5)こんなにたくさん子どもが住んでるところなのに、なんで、近所のおばさんは、主人公を気にしてて、自分の子とむりやり仲良くさせようとするの? 友達も何人もいる様子なのに? 日本にそういう文化がありますか? 見下すため? 主人公が突然「ふとっちょブタ」って相手にキレるのも、よくわからないのですが(注:原作では母娘ともどもから、散々嫌がらせされた後のことです。この映画の中のブタさんは人格者なので、意味不明過ぎます)


6)マーニーと主人公は、何語で会話してるのでしょうか? マーニーは、幼い頃から日本にいるから、日本語ペラペラってこと? 日本人の友達は幼なじみのカズヒコと絵描きの人ぐらいなのでは? 学校へいっていた様子もありませんし……日記は漢字交じりで書いていたようですが、カズヒコが教えたのでしょうか(ここ、少し修正しました)。


7)パーティはともかく、長野の田舎の別荘に、あんなに大勢のイギリス人が集結するものなの? 軽井沢ですか? そして、あの時、主人公がわたされたお札は、ポンド札? 日本のお札? というか、現代の日本で、花売り娘って何?


8)主人公は、やや青みがかった目の色の他は、どうみても日本人です。なのに、しめっち屋敷に引っ越してきた子が、発見した日記に記された名前をみて、主人公をみたとたん、「あなたマーニー?(この日記を書いた人?)」って訊くのは、いくらなんでもおかしいのでは? 


9)新たに引っ越してきた家族が、リフォームして既にしっかり住んでいるのに、まだ、マーニーがしめっち屋敷にいると、主人公が思っているのは、なぜですか?


私は、大混乱です。


原作ファンの人は、これ、怒り出すんじゃないだろうか?



●追記:5について、「転校生とかよそから遊びに来た子に世話を焼く近所のおばさんっていうのは田舎だと結構見かける風景」というご指摘をいただきました。なるほど。