世界の果てで、呟いてみるひとり。

鳴原あきらの過去・現在・未来

「僕には荷が重すぎます」


いよいよ「Aちゃん原稿一本に絞り込んで集中だぜ!」というこの時期になって、ふたたび八雲総一が我が身に降臨状態です。もういいよー。まだ公開してないけど君の話二本も書いたんだから、そろそろ許してくれえという気分です。
でもこれってきっと、自分の心細さの反映なんだろうな。
しかたない。降ろしとくわ(心細いったって当たり前だ、大学出てたって論文の書き方は知らないわ、商業経験があったって校正の仕方もロクに知らんわで、むしろ堂々としてちゃいかんのだよオレは)。


ゲーム版「ラーゼフォン」だと総ちゃんに異様に感情移入してしまうんですが、「功刀さん、一刻も早く戻ってきて下さい、司令なんて僕には荷が重すぎます」というあの不安感が、私のハートをくすぐるらしい。本人も一人でやる覚悟がない訳ではなく、元々副官なんですから、やりゃあ司令代理ぐらいつとまるはずなんですが、大切な人が逝ってしまった時の喪失感というものはなかなか越えがたい訳で、まして二十歳を幾つかこえたばっかりのひ弱な小僧っ子じゃあ、不安でいっぱいなのは無理からぬことじゃろうて……みたいな?


おかげでキースが我が身に降りて来ません。
キースは最初から指揮官だから。指導者の資質というのは年齢と関係ないから。
「あの人はしっかりしてるから一人でも大丈夫」と周囲から思われるタイプだから。ある意味気の毒な話ではあるんですが、つまりナイーブさというのは表現してこそのもので、氷の鎧で己をよろってしまえる人は、どんなに繊細な心の持ち主であっても、実際「一人で立てる人」でもあるんだよね。もちろん本人がどんなに優れているにせよ、有能な副官や信頼できる仲間が支えてくれた方がいいに決まっていて、その存在いかんによってはせっかくの資質も駄目になる可能性は高い訳ですが。


つまり、ちょっとした隙がある方がそそるということ。


って、隙だらけのオレが言うこっちゃないなー。